大宮盆栽
2017年5月9日
先月4月に、第8回世界盆栽大会というものが、28年ぶりにさいたまで開催されました。
正直な事を申し上げますと、盆栽が海外でブームになっているとテレビで見た事がありましたが、世界大会なるものがあるとは初耳でした。
人によっては、なぜさいたまで盆栽?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、盆栽は『大宮盆栽』として、さいたま市の伝統産業に指定されているほど密接な関係があります。(ちなみに、さいたま市のHPによると、さいたま市の伝統産業は、他に浦和うなぎや岩槻人形などが指定されているようですので、今後それらも掘り下げてみたいです)
私自身も何年か前に大宮にある盆栽美術館に足を運んだことがありますが、旧大宮市にあたる、さいたま市北区には盆栽町という地名があるほどで、この辺りは『盆栽の聖地』とも一部では呼ばれているようです。
せっかくなので盆栽と大宮について少し掘り下げてみたいと思います。
毎度おなじみ”Google先生”や”Wikipedia先生”によると、元々は東京に所在した盆栽業者が関東大震災で被災し、集団で盆栽栽培に適した大宮の地に移住してきたことがキッカケだったようです。
最盛期には30園ほどの盆栽園が存在し、賑わいをみせたとの事。
戦時中は贅沢品とされ、冷遇された時期もあったようですが、その後、日本文化が国内外で再注目されるとともに、徐々に活気を取り戻していったようです。
現在盆栽園は数が減ってしまっています。しかし、この盆栽町辺りは一見すると普通の住宅街に見えますが、多くのお宅で庭先、玄関先に立派な植え込みがあったり、塀が生垣になっていたりと、”盆栽”や”緑”が地域に根付いているのかもしれません。
盆栽に限った事ではないかもしれませんが、海外の方が日本文化に注目していて、日本人である我々が伝統産業に疎いというのは、少し寂しい気もしますね。
仕事やプライベートでも盆栽町のあたりは通りますが、今まで通過するだけでしたので、たまには文化、伝統に触れてみたいと思います。
koike